A Taste of Music Vol.312019 02

マスタリングの役割とは?

PB さてここからは、スタジオのオーナーで、自らマスタリングも手がけている吉川昭仁さんにお話を伺います。

吉川 もう20年くらい前になりますが、バラカンさんが出演されていたWOWOWの番組『JAZZ FILE』をビデオに撮ってよく観ていました。

PB ありがとうございます。

吉川 エリス・レジーナやジャヴァンなどあの番組で勧めてもらったものが、いまでも愛聴盤になっています。特にエリスはその後、ありとあらゆるCDを買い漁り、コピー・バンドをやったりして大ファンになって、バークリー音楽院に通っていたときは彼女の娘と演奏もしました。本当にお世話になりました(笑)。

PB いやいや、観ていただいて何よりです(笑)。ところで、このマスタリング・スタジオは、2019年の春にはアメリカに引っ越すことが決まっているそうですね。それについては後ほど伺うとして、そもそもドラマーでもある吉川さんが、マスタリングを行うことになったのはどんなきっかけだったのですか。

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Dedeのオーナーでマスタリング・エンジニアの吉川昭仁さんは現役のドラマーでもある

吉川 僕がマスタリングに興味をもったのは、「いい音」とはどんなものなのかを知りたいというだけだったんです。

PB マスタリングは、音楽制作の工程の中でもわりと地味な作業というか、一般の人からするとちょっと謎めいた印象もありますよね。マスタリングの役割で、いちばん大事なのは何でしょうか。

吉川 一言で言えば、ダイナミクスのコントロールです。スタジオで聴いているベストな状態の音を、他の媒体に移し替えるためにはどうにかアーカイヴしなければなりません。アナログ・レコードもあれば、CDやハイレゾ・ファイル、MP3など各種のデジタルもありますが、それぞれには定められた枠があり、その枠の中に上手く収めるのがマスタリングの役割の一つです。

PB 元々ドラマーとして活動してきたことは、マスタリングにも役立っていますか。

吉川 いまもドラムは叩いているんですが、実はドラム演奏とマスタリングって似ていると思っているんです。

PB どういうことでしょう?

吉川 例えば、小さなクラブで僕がピアノ・トリオでドラムを叩いているとします。ピアノは生楽器で出せる音量は決まっていますから、それに対してドラムが音量で勝ってしまったら「うるさい」と思われます。上手く叩けば「きれいな音」とか「迫力がある」とか「かっこいい」と言ってもらえます。つまりはダイナミクスのコントロールをその場でいかに上手く行えるかということなんです。

PB なるほど!

吉川 マスタリングも、コンプレッサーなどを駆使して、ダイナミクスを制御して、そのキャンパスの中でどれだけ躍動感のある音を入れることができるかが大事なわけですから、ほとんど一緒なんです。

PB マスタリングで使うのは、主にコンプレッサーとEQですよね。

吉川 そうですね。そのほかにもリミッターやマキシマイザーなどがありますが、それらもコンプレッサーの一種です。コンプレッサーはアタックとリリースをコントロールできるので、例えばドラムの音が上手く抜けてこない場合も、そこを調整することで急によく聞こえてくることもあるんですよ。

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PB 一口にマスタリングと言っても、実に奥の深い世界なのですね。

吉川 そうですね。しかも、マスタリングにはオーディオ・エンジニアリング以外の要素も大事だったりする場合もあると思います。例えば、あのルディ・ヴァン・ゲルダーにしても、けっこうコンプを多用していますね。聴いてるとエンジニアリング的には失敗していると思われる作品もあります。

PB 以前、ブルーノート・レーベルからオルガンのCDコンピレーションを頼まれたんです(CD『ソウル・フィンガーズ~ピーター・バラカン編』TOCJ-5239)。それで、ブルーノートのカタログを片っ端からめくってオルガンのクレジットを探してリストを作り、30タイトルくらいを数ヵ月かけて全部聴いたんですよ。そうして選んだものの一つにベイビー・フェイス・ウィレットというオルガン奏者の曲がありました。バックでグラント・グリーンがギターを弾いていて、すごくかっこいい演奏なんです。ただ、そのギターがめちゃくちゃ歪んでいたんです。それも、ディストーションで歪ませたわけではないようで……。

吉川 恐らくコンプでしょうね。コンプをかけすぎて歪んでしまったのだと思います。ヴァン・ゲルダーも、例えばギターの音を良くするためにコンプをかけて、ドラムの音がグチャグチャになってしまったりしていることもあります。でも、それがかっこいい場合もあるんですよね。

PB 確かに、「結果がよければ」というのはありますね。

吉川 はい。位相が狂ってしまっているかもしれないけど楽しい音だし、かっこいい。どんなスピーカーで聴いても、音像がバチッと前に張り付いたように聞こえるとか。そういうスパイスを利かせることで、よりジャズを感じさせてくれるというか……。ルディ・ヴァン・ゲルダーはそういうかっこよさを優先させていたんだと思います。だから人気もあったし、中毒性があった。それがあの人の肝で、録り音はわりと素直だったんじゃないかと思います。

PB そのヴァン・ゲルダーがブルーノートでエンジニアをしていた当時、レコーダーは何トラックだったんだろう?

吉川 1950年代の終わりには4トラックのAMPEXがありましたから、それを使っていたと思います。

PB そうなんですか。イギリスでは1967年に出たビートルズの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』でようやく4トラックですから、アメリカは進んでいたんですね。

吉川 はい。そのあたりはアメリカのほうが早かったようです。2トラックのレコーダーでは不可能な音像の作品が50年代にすでにありますからね。

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電源事情が音質を変える?

PB 吉川さんはCDの世代ですか。

吉川 はい。音楽に没頭し始めた頃はすでにCDの時代で、その音に十分感動していました。洋楽が好きで、一時期はECMの作品やニュー・ヨークのパワー・ステーションで録られたものばかり聴いていましたが、そのマスタリングと言えば、バーニー・グランドマンやグレッグ・カルビ、そしてスターリング・サウンドが手がけたものもたくさんありました。オーディオ・マニアも、洋楽に関してはCDの音を否定しませんでしたよね。でも、日本のスタジオでマスタリングされたものがあまり好みではないという人が多かったような気がして……。どのスタジオもブレーカーやアースを変えたり、やれることはやるのですが、もっと根本的な部分でいい音になるにはどうしたらいいんだろうと。その点、なぜかは分からないけれど、洋楽は一定のクオリティを保っているのが気になりました。

PB その要因は何なのでしょう。

吉川 機材やエンジニアの違いもあるとは思うんですが、そもそも日本とは電気が違うんですね。アメリカは約120V/60Hzですから。

PB かなり違います?

吉川 違いますね。例えば、向こうのギター・アンプを東京のスタジオで鳴らすと「ジー」っというノイズが出ますけど、60Hzの大阪のスタジオだとクリーンだったりしますから。

PB ほ~。

吉川 さらに言えば、アメリカではマーシャルでもフェンダーでも、「こんなにいい音してたっけ?」と思うくらい、いい音で鳴るんです。ギター・アンプ一つをとっても日本とはパワー感が違うんですね。この前、アメリカに行く機会があったので、試しにラップトップのコンピューターを向こうの電源に繋いでバウンス(DAWで曲を書き出すこと)して帰ってきたんですよ。日本に戻って同じことをやって、書き出したファイルを聴き比べてみたら、アメリカで作業したほうの音が圧倒的に良かったんです。

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PB なぜでしょう?

吉川 はっきりとは分からないのですが、何か電気の質が違うんでしょうね。その謎を究明したくて……。

PB 例えば電圧の違いといった問題であれば、トランスフォーマーを使うことで解消できませんか。

吉川 それだと音が悪くなってしまうんですよ。アメリカでも、著名なスタジオをいろいろ見て回りましたが、そういたったものは使ってないと言っていました。クリーン電源用の装置を使うことはあっても、変圧したりはしていません。

PB そもそも、日本の中でどうして50Hzと60Hzに分かれちゃったんだろう。

石黒 明治時代に発電機を輸入する際、東日本には50Hzのドイツ製を、西日本には60Hzのアメリカ製を導入したからだそうですね。この50Hzと60Hzの差は意外に大きくて、10Hz高いだけでも西日本のほうが電気を供給する効率はとてもいいんです。100Vの日本のように電圧が低い場合はこの効率が利いてくるんです。ちなみにヨーロッパは50Hzだけど電圧は200V以上、アメリカは60Hzで約117Vです。オーディオ的な意味では、東日本は世界の中でも電源事情の良くないエリアということになります。

PB えー、そうなの(笑)。

吉川 日本のエンジニアは録音したものにチリチリした感じを持っているのですが、アメリカのエンジニアにそれを話しても通じません。事実、アメリカではだれが録ってもチリチリすることはないんです。それはやはり電気的な環境の違いも多少はあるのかもしれません。ただ一方で、アメリカではケーブル類などに気を遣うエンジニアは少ないんです。だから、ここにあるどこにも負けない録音機材やモニター環境を向こうに移して、ACOUSTIC REVIVEさんのケーブルや電源ボックスなどもそのまま使えば、優位性を発揮できるんじゃないかと思っていて、それも試してみたいんです。

PB それで向こうにマスタリング・スタジオを移すことにしたんですね。

吉川 それもあります。あとは僕がバークリーに通っていた頃の同期−−例えば上原ひろみやエスペランサ・スポルディングが活躍していることも刺激になっています。僕も日本で12年間スタジオをやって、いろんなノウハウができたし、アメリカと東京を行き来しながら、それを持って向こうで活動したいなと考えていたんです。そして、いつかグラミーにノミネートしてもらえる作品に携わることがいちばんの目標です。

PB それはいいですね。向こうでやることで、さらにいろいろな刺激も受けるでしょうし。

吉川 はい。そして、僕自身が向こうで力をつけることで、日本のジャズ・シーンにも何かしら貢献できたらいいなと思っています。

PB 場所はもう決まっているんですか。

吉川 アメリカのブルックリンで、スタジオとして稼働していたところを居抜きで借りる予定です。防音工事もされていますから、こちらから機材を持って乗り込むだけでいいんです。カッティングの設備は池袋のスタジオに残します。

PB それにしてもこれだけの機材ですから、引っ越しも大変そうです。

吉川 荷造りだけで3日はかかりそうですね(笑)。

PB このスタジオも大きなスピーカーを使っているんですね。

吉川 やはりスピーカーは大きくしないと、Lowが聞こえませんからね。ベースやバス・ドラムをちゃんとモニターするには、ものすごく低い周波数もきれいに伸びていないと無理です。だから、ハリウッドでもどこでも、このPMCやB&W、ATCあたりがスタジオの標準機として導入されています。

PB レコーディング・スタジオのほうも、ヴィンテージの機材が多くて驚きました。

吉川 2006年に運営を始めて、利益が出れば録音機材に注ぎ込んで(笑)、ようやく納得できる設備が整ってきました。これからは、僕や松下君がさらにどう成長していけるかということなのかなと思っています。先ほどもお話ししたような電気的なことも含めて、まだまだ知るべきことはたくさんあるはずなんです。

PB 吉川さん自身がそうだからか、ミュージシャンの感覚をとても大事にしたスタジオだと思いました。そして、機材をいい状態に保つためにいろいろな工夫をしていることも印象的でした。

吉川 それも松下君がいてくれたからでもあるんですよ。

PB 松下さんとは今朝お会いしたばかりですけど、それだけでも、すごく仕事ができる人というのは分かりました。

吉川 彼にはちゃんとしたオーディオの知識があるので、アンプやマイクなどヴィンテージの機材をきちんとメンテナンスして使うことができます。やはり、現行のデジタル機器はヴィンテージには遠く及びません。いまの新しい機材だけでスタジオを造っても、本当にいい音で録ることは難しいんですよ。まぁ、アナログを超越するくらいにデジタルが進歩してくれば話は別ですけれど。

デジタルとアナログ

PB いまの時点では、なぜアナログがいいと感じるのか。吉川さんはどう思いますか。

吉川 バークリーでは課外授業で、レコーディング・エンジニア課の学生が録音の実習をするために、週のうち何日かは僕らがプレイヤーとしてレコーディング・スタジオにこもることがありました。僕がバークリーに行ったのは2001年なのですが、当時はPro Toolsのヴァージョンも古くてコンピューターが止まってしまうこともあったんです。それで、日によってはSTUDERのテープ・レコーダーで録音することもありました。同じスタジオでの演奏をPro ToolsとSTUDERで比べてみると、どう聴いてもSTUDERのほうがいい音なんです。それでアナログに興味が湧きました。

PB そこが入り口だったんですね。自分の耳で聴いてそう感じたと。

吉川 はい。僕も自宅ではDAWでデモ・テープを作っていましたが、どうも思い描いた音にはならなかったんです。それで、アメリカ人のエンジニアに、なぜアナログは音がいいのかと尋ねたら、「オーヴァー・トーン(倍音)がしっかりと録れるからだ」と教えられました。どうしてそうなるのか、当時から不思議に思っていました……。
 日本に戻って、スタジオを始めたときには当たり前のようにPro Toolsを導入しました。でも、録音した音がどうも良くなくて、これではダメだと。それでNEVEの卓やアナログのテープ・レコーダーを購入し、Pro Toolsは売ってしまったんです。でも、運用上あまりに不便なので、Pro Toolsはまた買い直したんですが(笑)。

PB では、どうしてデジタルでは倍音がきれいに録れないんですか。

吉川 微細な倍音成分は数値化が難しいらしいんです。その点、アナログ・テープのような磁気メディアは特殊なんです。例えば写真でもフィルムで撮ったものをプリントすると、彫りの深い感じで色味も独特の風合いが出ますよね。デジカメの画像はクリアなんですけど、フィルムはたとえ「写ルンです」でも、ちょっと滲んだ絵にはなったとしても、奥行きがあっていいですよね。それと同じことが録音メディアにも起こっていて、どうやら倍音がしっかり録れるのがアナログ・テープということなんです。

PB CDは20Hzから20kHzまでだから、それ以上は記録できませんね。ハイレゾはそれ以上も録れるんでしょうけれど。

吉川 でも、レンジがどれだけ広がっても、微細な倍音が上手く録れるかどうかは別の問題なんです。

PB そのあたりは謎も多いですね。

吉川 倍音をふんだんに含んだ音を人間は心地よいと感じることが分かってますが、アナログの磁気メディアにはそれに近い音が入ります。だから、カセット・テープも本当はいい音だったと思います。当時はそんなふうに意識して聴いていませんでしたけど(笑)。とにかく、アナログのテープ・レコーダーは倍音を記録するのが得意なんですね。だから、フィルムの写真と同じような印象になるわけです。

PB なるほどね。

吉川 だとすると、そのアナログ・テープに録ったものをデジタルにトランスファーすることはできないのか。それを僕らはずっと研究していましたが、例えばDSDの11.2MHzはアナログと同じくらいのインパルス・レスポンスを持つと言われています。僕も興味があって、DSDに対応したDAWであるPyramixで録音してみたりしていますが、このDSD256(DSD 11.2MHz)によって、やっとアナログと同じレゾリューションを得ることができるようになってきたのかなと思います。いずれにせよ、アナログにはものすごくいろんな成分が含まれているわけです。

PB アナログ・テープを見直してあげたくなりますね。

吉川 さらに付け加えれば、テープ・コンプレッションの効果も大きい。細かく言うと、テープの磁気ヘッドを通じて録音されるときに、若干歪むんですね。また、ピークを超える場合もコンプレッションがかかってピークが取れるんです。デジタルだと音が割れますが、アナログだと多少大きめに入れてもディトーションがかかることで収まるんです。そういう調整が可能なのも、アナログの特徴なんですね。
 余談ですが、Pro Toolsなどのデジタル録音では、ピークを超えたらダメだからどうしてもレベルを抑えがちで、躍動感のない音になってしまうことがありました。いまの32bitフロートでは上に6dBのマージンが付きますので、従来よりはレベルを入れられるようになり、ちょっとアナログ・レコーダーの感じに近くなりましたが、根本的な色味は超クリーンですから。

PB アナログ録音の時代も、日本のエンジニアは真面目だから、レベルを抑え気味の大人しいレコードが多かったという話も聞きます。

吉川 そうですね。日本では、音を変えないことが正義で、とにかくオリジナルに忠実にという考えです。アメリカのエンジニアは、いいと思えば勝手に変えてしまいますから(笑)。そのあたりの違いはあるようですね。

アナログ・レコーダーの存在感

PB アナログ・レコーダーの魅力は、倍音やテープ・コンプレッションのこと以外にもありますか。

吉川 特筆すべきはアナログ・テープ・レコーダーが持っている中域の再現力だと思うんです。例えば、何かのアルバムについて、あのヴォーカルが良かったとか、ギターが良かった、ドラムの音が良かったなどとその印象が語られますが、そのとき、皆さんは20kHz付近の話をしているわけではありませんよね。基本的にはミッド・レンジ、もしくは中低域がどう聞こえたかということが大事なんです。最も把握できる範囲でどれだけ色が濃いか、といったようなところでいいとか悪いとか評価されているはずなんです。その意味でも、アナログのテープ・レコーダーは魅力的だと思います。
 余談ですが、ザ・ピーナツの昔の音源をLPで復刻するという企画があって、このスタジオでカッティングしました(LP『THE PEANUTS The First Decade 1959~1967』SSAR-027)。全12曲中2曲はマスター・テープがモノラルだったんですが、これがまためちゃくちゃいい音だったんです。中域はもちろん、高域も低域もすごく伸びていて非常に豊かなサウンドでした。

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マスタリング・スタジオ「Dede AIR」のアナログ・テープ・レコーダーは2chマスター用。AEG Magnetophon 21(手前)とTELEFUNKEN 15A

PB モノラルと言えば、2009年に出たビートルズのボックス・セット『The Beatles in Mono』は本当にいい音でした。

吉川 そうですね。あれもまさに中域の再現力がよかったです。

PB やはりアナログ・レコーダーをはじめ、ヴィンテージ機材もまだまだ存在感は大きいのですね。

石黒 結局、真空管が素子として究極的だということなんでしょう。

吉川 そうだと思いますね。

石黒 ギター・アンプやベース・アンプがいまだに真空管を使っていることもその優位性を物語っています。トランジスターにするとすごくしょぼい音になってしまうんですよ。

PB あー、そうか。

石黒 トランジスターは真空管のコストを抑えた代替え部品として登場したのですが、いつの間にかそのほうが音はいいと思わされてしまったところもありますよね。CDが出たとき、アナログよりもデジタルのほうが音がいいと信じ込まされたのに似ているかもしれません。

吉川 まぁ、トランジスターは真空管のイミテーションのようなものですね。

PB なるほど。今日はいろいろと興味深いお話を聞けて面白かったです。このマスタリング・スタジオ「Dede AIR」はアメリカに移転するけど、池袋のレコーディング・スタジオ「STUDIO Dede」は引き続き運営されるわけですね。

吉川 はい。MP3しか聴いたことがない10代の若いミュージシャンもDedeに来ると「うわ、音がいい!」と喜んでくれます。新しい世代のためにも、僕らが頑張ってあのスタジオを残していきたいですね。今日は取材していただき、ありがとうございました。

PB こちらこそ。松下さんとお二人で、これからもアナログの面白さをぜひ伝えてほしいですね。ありがとうございました。

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「Dede AIR」のモニター・スピーカーはPMC BB5

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デジタル録音にも最新鋭の機材を導入。写真はPyramixによるDSD録音も可能なMERGING Horusのインターフェースなど

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「STUDIO Dede」と同様に、「Dede AIR」でも電源ボックスや各種ケーブルなどにACOUSTIC REVIVEの高性能な製品がふんだんに投入されている

取材協力◎STUDIO Dede/Dede AIR

http://www.studiodede.com/

STUDIO Dede(東京)

東京都豊島区上池袋4-1-1 B1F
Tel.03-3917-0746
http://premier-engineering.jp/dede/

Dede AIR Mastering(ニューヨーク)

345 Eldert Street Brooklyn NY 11237
NY +1 (347) 458-6297
http://premier-engineering.jp/dedeair/

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